No.45 やらないことを決める

やりたいことがたくさんあって時間が足らない。そんな悲鳴のような声をよく聞きます。

技術革新や生活様式の変化により、1日の中で使える時間は増えているはずなのに、どうしてでしょうか?

日本の1年間の総労働時間はここ30年で一人あたり500時間も短くなっているとのデータもあります。

情報が氾濫し、誰もがやっている(ように見える)ことは自分もやらなければならない、乗り遅れてはならないというプレッシャーでしょうか?

うまくいっている人は何かを決断するときに、やらないことを決めるといいます。

今やろうとしてしていること、やりたいことを書き出して、ある目的を達成するために必要不可欠なものとやったほうがいいものを選別していくと、やらなくてもいいことが見えてきます。

やったほうがいいものは山程あるでしょう。この情報化社会においては、調べればたくさんの情報が得られるし、どれもやったほうがいいように感じてしまいます。

そこで、如何にしてやらないことを決めて、真に必要不可欠なことに時間というリソースを配分していくかが大きなポイントになると言えそうです。

今日、あなたは、何をやめますか?

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No.44 未来の自分がいまを創る

この目標を達成できたら自分はこんな風に変われる。次のステージに進んだら、自分はこんな風に成長できる。そう考えて目標達成に取り組んでいる人も多いのではないでしょうか?

いまはこうだけど、未来はこうなる。ここから一歩踏み込んで、未来はこうなるからいまはこうすると考えてみたらどうでしょうか?

既に目標を達成した未来の自分がいまここに現れたとしたら、どんな風に考えて、どんな風に行動するでしょうか?

ゴールとそこまでの道筋が見えていることは、プロジェクトの遂行や勝負ごとにおいて、圧倒的に有利な条件になります。

さらに、既に目標を達成した自分になりきって思考、行動することで、セルフイメージが高まり、一気に成長が加速します。

未来を描き、その未来を実現するためにいま何をすべきか考える。未来を実現した自分がいまを創る。

そう考えると描いた未来は実現せざるを得ず、日々の生活は非常に生き生きしたものになるのではないでしょうか?

未来を描き、未来を創る。そのために今日、今、この瞬間がある。

あなたは、今、この瞬間をどう生きますか?

No.43 良きことも悪しきことも半々と心得る

自分がうまくいっていないときは、なんで自分ばかり、とか、自分だけ運がない、とか考えてしまいませんか?

そして、うまくいっている人をみると、つい比べてしまい、何故、あの人はいつもうまくいっているのか?と羨ましくなったりします。

しかし、本当にそうでしょうか?うまくいっている人も、他者から見えにくいところでは問題を抱えているのかもしれません。むしろ、その可能性のほうが高いと考えてもよいのではないでしょうか?

人生はあざなえる縄のごとし、誰しも事実として起こることは、良きことも悪しきことも50、50と考えておくのが無難のようです。

そして、良かった50のほうは、うまくいったことを力いっぱい喜び、自信に変えていきます。

悪かった50のほうは、本気で悔しがり、いや、自分はこんなはずではない、もっとやれる。もう一度やり直せるならば?制限なくやり直せるならば?と問いかける。

そして、改善行動を考えていくことで、必要以上に悪しきことに引っ張り込まれず、これからの次の1歩に目を向けていくことができます。

このようにして、順風も逆風も推進力に変えていく。

うまくいかないことを反省したり、悔やんだりしているだけで、その後のことが好転するのであれば、思う存分反省したらいいでしょう。

でも、本当にそうでしょうか?

うまくいかなかったときの悔しい感情を味わい尽くしたら、未来に目を向けて、次の一歩を踏み出す。そのトリガーになることばが、今日をもう一度やり直せるならば?

失敗した自分を認めない、受け入れない、はねつける。そして、本来の強い自分であり続けるためにはどうするか、次の改善行動を考え抜き、さらなる努力に向かっていく。

これがトップアスリートにも共通する勝者のメンタリティです。

あなたは今日、何を本気で悔しがり、次の行動につなげていきますか?

No.42 目標の10倍を達成するための行動を考える

最近はクラウドファンディングによる新事業の創生が盛んになっていますが、募金=出資に参加したことはありますか?

クラウドファンディングで、1,000万円を目標にした場合と100万円を目標にした場合、どちらが多くの出資を得られるでしょうか?

なお、目標額に達しないとクラウドファンディングが成立しないシステムもありますが、ここでは、目標額に達しなくても出資を得られるものとして考えます。

事業の内容やプロモーションの戦略などにもよると思いますが、100万円の目標を立てた場合には、100万円を超える出資を集めることは難しいでしょう。

一方、1,000万円を目標にすれば、工夫と努力を積み重ねることで、100万円を遥かに超える出資を得ることが可能になります。

ただし、100万円を集めるのと同じ戦略で1,000万円を集めることは難しいでしょう。

1口10,000円として、20人の知人が応援してくれるとして、さらに5人ずつ声をかけてもらい、全員が1口募金してくれれば、100万円に到達します。

しかし、1,000万円を集めようと思ったら、大きなビジョンを掲げ、資金力のある有力者にアプローチするなど、その戦略は自ずと変わってくるでしょう。

実践的には、現実的な目標を掲げながら、行動計画は10倍の目標を想定して考える。

こうすると、目標ぎりぎりのところで立ち止まることなく、余裕を持って目標をクリアし、さらに質や量を高めることができます。

富士山に登る目標を立てたとき、エベレストに登れるだけの準備をしておけば、余裕を持って富士山登頂を完遂できるでしょう。

人間はイメージの動物です。イメージできることは実現可能ですが、イメージできないことは実現できません。大きなイメージを描き、行動は着実に一歩ずつ。そのときに10倍の目標が行動の幅を拡げてくれます。

あなたは今日、目標の10倍を達成するために、どのような準備をしますか?

No.41 思考は深く、行動はシンプルに

毎日、毎日、目の前のことに追われて、時間がない。時間泥棒がいるようだ。そんな感覚はありませんか?

やることが沢山あるから仕方がないのでしょうか?傍から見て常人離れした沢山のことをこなしているように見える人はどのように時間を使っているのでしょうか?

その秘密は、習慣化と仕組み化にあります。

日々、同じパターンのルーティンを繰り返すことで、次の段取りややり方を考えることなく、自動的に作業が進んでいきます。ここまで習慣化、自動化してしまえばしめたものです。

目的、目標達成に向けて必要な要素、効果の高い行動をルーティン化して、日々反復連打、そして時間当たりの負荷を高めていくのです。

ところが、先進的な技術は人々の生活を豊かにしてくれましたが、情報化社会が進むにつれて、情報に振り回されることも多くなってきました。

そこで習慣化とともに大切なのが、ものごとを仕組み化して、行動をシンプルにしていくことです。

スケジュール管理からSNS、アドレス帳の管理、ID・パスワードの管理。考え始めるときりがないほどです。これらをITツールを活用して、つないで、仕組み化して、自動化していく。

複雑なことをどんどんシンプルにしていくのです。うまくいかない人は簡単なことを複雑にしてしまい、うまくいく人は難しいことをシンプルにしていきます。

Steve Jobsはこんな言葉を残しています。

Simple can be harder than complex. You have to work hard to get your thinking clean to make it simple. But it’s worth it in the end because once you get there, you can move mountains.

シンプルであることは、複雑であることよりもむずかしいときがある。物事をシンプルにするためには、懸命に努力して思考を明瞭にしなければならないからだ。だが、それだけの価値はある。なぜなら、ひとたびそこに到達できれば、山をも動かせるからだ。

今日、あなたはどんな仕組み化をして、複雑さから開放されるシンプルな行動につなげますか?

No.40 今、ここ、自分にスポットライト

社会環境の変化が加速し、未来は見通せず、うまくいかないことがあると、過去の失敗に囚われてしまう。こんな状態で日々の生活を充実させることができるでしょうか?

うまくいく人はこう考えます。未来は予測できないが、未来を創造することはできる。ならば、自分が変化そのものになればよい。

過去は変えられないが、過去の受け止め方は変えることができる。そのときは辛い現実だったとしても、時が経つと自分の成長に欠かせない、大事なプロセスだったことがわかる。

人がコントロールできるのは、目の前のこの瞬間の自分の思考や行動だけです。

まだやってこない未来も過ぎ去った過去も変えられない。自分以外の他者も変えようと思っても変えられない。

変えられるのは自分だけ。コントロールできるのは自分だけ。

未来に大きな目的・目標を描きつつ、今この瞬間の自分の思考、行動をいかにして高め、悔いのないものにするか。

そのキーワードが、今、ここ、自分。あるユース日本代表のサッカー選手はこう言いました。一番大事にしていることは、今、ここ、自分に強烈なスポットライトを当てること。

あなただけの人生の舞台、スポットライトの下で、あなたはどんな役者を演じますか?

No.39 タイムトライアルで楽しく習慣化

新しい習慣を身につけたい時、それはどんなときでしょうか?なにかのきっかけで決意を新たにしたとき。新しい目標を立てた時。三日坊主から卒業して決めたことを続けられる自分になりたいとき。

このようなときは、よくも悪くも感情が高揚し、テンションが上がっているので、高めの目標設定をしがちです。

でも、10kgのダイエットをしたいからといって、今まで運動すらしていなかった人が急に早朝ランニングを始めたらどうなるでしょうか?

習慣化のコツは、焦らず、慌てず、諦めず。最初は小さく丁寧に始めて、やらないことが気持ち悪くなるくらいまで根気強く続けていきます。

5分だけ歩く。5分だけ走る。5分だけ縄跳びをする。5分だけ芝刈りをする。

このように時間を決めておくと、回数を決めるよりも習慣化がしやすくなります。

例えば、毎日500回縄跳びをする、と決めると、最初はうまくいかないので時間がかかって嫌になり、継続していくとあっという間に飛べてしまうので、ものたりなくなり、つまらなくなる。

時間で決めておくと、最初のうちはうまくいかなくても、5分継続できたことに満足感があり、継続していくうちに5分間で跳べる回数がどんどん増えていくので、日々の成長が楽しみになります。そのうち、タイムトライアル風に、5分間で何回跳べるか、自分に挑戦するようになります。

これを繰り返し、5分間跳べる体力がついたら、次は10分に増やせばよいのです。

回数で決めると、自分の力量やその日の調子で所要時間にむらがでるので、日々のタイムマネジメントもしにくくなります。

これはチームスポーツや部活などにも応用できます。時間で決めておけば、全員が平等に同じメニューをこなすことができます。ただし、回数や負荷の大きさは個人差があります。

日本一を目指す最上級生と初心者の1年生では、重量や回数は異なりますが、練習にかける時間は同じです。

これを回数や負荷で決めてしまうと、上級生は早くメニューをこなしてしまい、下級生が終わるのを待たなければなりません。または、上級生だけメニューをこなし、下級生は終わっていなくても次にメニューに進んでしまうなど、習熟度の差が開きやすくなります。

時間を軸にして行動することを習慣化すると、タイムマネジメントも楽になり、楽しくなります。

あなたは毎日5分の時間があったら、何から始めますか?

No.38 本当の楽しさは険しい山登りの道中にある

楽をして稼ぎたい、余計な苦労はしたくない、人生楽しければそれでいい、なんでそこまで頑張らなければいけないのか、そんな刹那的な思いに囚われる瞬間はありませんか?

でも、ちょっと待ってください。次の言葉を聞いてください。

「楽しいと楽は違うよ。楽しいと楽は対極だよ。

楽しいことがしたいんだったら楽はしちゃダメだと思うよ。

楽しようと思ったら、楽しいことはあきらめなきゃダメだね。

ただ、生活は楽な方が絶対いいと思うよ。でも人生は楽しい方がいいじゃん。

生活は楽に、余計なことには気をとられず人生は楽しく。」

ブルーハーツの甲本ヒロトのことばです。言行一致、まさにそんな生き方をして、数々の珠玉の名言を残している伝説のロッカーのことばには説得力があります。

山を遠くから眺めて楽しむのもいいですが、一生に残る本当の楽しさを得るには、やはり山に登ってみなければならない。

山頂からの絶景を眺められるのは、険しい山を登り終えた者だけですし、たとえ山頂が霧の中でも、登山の道中で感じる充実感にはなんとも言えないものがあります。

人間は挑戦する動物です。いままでできなかったことができるようになる、普通にやったら到達できない極みまで、努力をしてたどりつく。そこに生きがいを見出すことができます。

低すぎる目標や高すぎる目標はやる気を失います。適度にチャレンジングな目標を持ち続け、負荷を上げ、成長し続ける。そこに人生の本当の楽しさがあるように思うのです。

あなたは今日、どんなことを楽しみますか?

No.37 受けるか受けないか、決めるのは相手

自分だけではやりきれないことがあり、どうしても誰かの力が必要で、意を決して頼んでみたら断られた。そんな経験はありませんか?

営業マンであれば、商品を提案してもクライアントに契約していただけない、一般的な成約率を考えると、むしろ契約していただけるケースのほうが稀かもしれません。

そんな風に誰かに何かを断られた時、なかなか平常心ではいられず、自分の何が悪かったのだろう?商品の何が悪かったのだろう?と落ち込んでしまう人も多いことでしょう。

しかし、ここで視点を自分から相手に移してみると、相手にも事情があることが見えてきます。

今は必要としていない、今はお金を出せるタイミングではない、お役に立ちたいけど他の人間関係などもあり協力できない、その手の依頼が山程くるので基本的にお断りしている、等々。

自分に原因を求め、改善、向上に務めることも重要ですが、最終的な決定権は相手が持っていることを理解しておく必要があります。

相手にも事情があることを受け入れ、出会いそのものに感謝する気持ちをもつことで、断られることが怖くなくなります。

ただし、経済ではお金がやりとりされるように、人間関係では信用がやり取りされます。

なんでもかんでも他人頼み、頼んだはいいがその後の対応がいい加減では、相手からの信用が目減りしてしまいます。

また、人を紹介する場合も同じ。紹介する人、される人のマッチングがとれていなければ、双方からの信用貯金を損なうことになります。

出会いに感謝しつつ、相手の視点に立って考える。時には信用貯金が減る場合があることも認識したうえで人と付き合い、人を紹介する。

誠実さとともに、相手を思いやる心を持ち続けることが一番の解決策かもしれません。

あなたが今日誰かに紹介したい人、誰かに紹介してほしい人は誰ですか?

 

No.36 行動のトリガーになるアペタイザー

最初は気分がのらなかったけど、始めてみたら調子がでてきて、いつの間にか没頭していた。

そんな経験はありませんか?

逆に、やる気が出ないから行動できない、やる気がでたらやる、と思いながら、結局何も手がつかなかったこともあるかもしれません。

そんなときには、人間のこんな行動原理を知っておくといいでしょう。

実は、人間は楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しくなるのです。つまり、感情が行動を生むのではなく、行動が感情を生むのです。

可愛いから可愛がるのではなく、可愛がるから可愛くなる。やる気があるから行動するのではなく、行動するからやる気がでる。

もちろん、強い感情に衝き動かされてやむにやまれず行動することもあるでしょう。悲しい感情に包まれて涙が出てくることもあるでしょう。

一方で、楽しくなる行動、仕草が楽しい感情を引き出すことも事実なのです。

何かやる気がおきないと感じたときには、まず少しだけでも行動してみてください。

なにごとも2分間だけやる、というマイルールを決めたり、勉強の前に、ともかく机に座ってみる、ということもやる気を引き出すトリガーになります。

満腹で食欲がないと思っていても、美味しいアペタイザーをちょこっとつまむと、何故かお腹が空いて、食欲がでてくる。そんな感じでしょうか。

あなたの今日のアペタイザーはなんですか?