No.65 やるべきことをやる

一生懸命やっているのに、周りから評価されないことや手応えを感じられないことってありませんか?

自分はこんなに頑張っているのに報われない、というときには、何か理由があるものです。

勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負け無し、という野村克也監督の名言もあります。

そんなときは、自分がやるべきことをやっているか、点検してみましょう。

何かを成し遂げようと思ったら、やりたいことをやるのではなく、やるべきことをやる。

特に、誰かに価値を提供しようと思ったら、その相手になりきって、相手が求める価値を追求することが不可欠です。

相手の立場になって考えるというのは、言うは易く、行うは難しかもしれませんが、これを抜きにして成功はありえません。

どこまで自分の立場や価値観を離れて、相手が何を必要として、何を期待して、何を喜ぶのか、イメージを膨らませることができるか?

相手が自分に憑依するくらいまで突き詰められたら、それが可能になるかもしれません。

今日、あなたは、誰になりきりますか?

No.64 3度の飯より好きなもの

子どもの頃の夢や目標を覚えていますか?それは今、どんな形で実現していますか?

幼稚園の卒園式などで、将来なりたいものを発表したりします。子供たちは、スポーツ選手や花屋の店員など、さまざまな夢を持っています。

その夢や目標はどこからくるのでしょうか?

実生活の中での体験やメディアの情報から、こんな職業かっこいいな、この人のようになりたいなという憧れ。

大人たちから褒められて、自分はこれが得意だから頑張ろう、という動機づけ。

卓球の福原愛さんのように、親がやっているから当然のように自分もやるという、環境要因もあるかもしれません。

そして、本当にそのことが好きで、寝食を忘れて没頭してしまうようなこと。さかな君などはこの典型でしょうか。

第一線で活躍されている方々をじっくりみてみると、並大抵の努力ではその域に到達できないようにみえますが、その一方で、とても楽しそうに取り組んでいる姿を眼にすることがあります。

ベースを片手に時を忘れて没頭するアーチスト。音楽を愛してやまない作詞家、作曲家。

寝ている間もコーチングしていたいプロコーチ。幼い頃からボールが友達で超絶テクニックを誇るプロサッカー選手。

心から湧き出てくる衝動を押さえきれず、寝食を忘れて取り組んでしまう、3度の飯より好きなこと。

いつしか、それは経済的自立の糧にもなり、自分の人生の使命として深く心に刻まれていきます。そんな姿を体現している方々の活躍に接するとそこには大きなエネルギーを感じます。

今日あなたは、3度の飯とともに何に没頭しますか?

No.63 誰もが持っている最新で最強の楽器

もう動けない、何をする気も起こらない、というような打ちひしがれた状況から立ち直る方法を知っていますか?

本当に落ち込んでしまって、何をする気力もないときには、まず、あーと声をだしてみる。

その気力もないならば、まず、一歩歩いてみる。

するとステップがリズムを生み、声が出るようになる。そこにメロディーをつけていく。すると、不思議なもので、元気が戻ってくる。

私たちは生まれながらにして、最新で最強の楽器を体内に持っています。それは心臓の鼓動。

心臓という、全世界に共通する打楽器を持っているのです。

その心臓に、外部から心地よいビートを与え続けると、交感神経と副交感神経が整って、その人の最も望ましい基本リズムが安定すると言われています。

この原理は、米国などを中心に進んでいる音楽療法で利用されています。

太鼓、ドラム、パーカッションなどの打楽器は世界各国でさまざまなバリエーションがあり、小気味よいリズムは心身に心地よく響きます。

また、ベースの音のあるなしで、音楽の質がガラッと変わったりします。

私たちの最新で最強の楽器は心臓の鼓動。すなわちハートビート。

今日、あなたはどんな音楽とハートビートを共鳴させますか?

No.62 雨垂れ石を穿つ~1日0.1%の積み重ねが未来を創る~

何か大きなことを成し遂げようと決意したとき、気持ちが高揚して、イメージだけが先行してしまうことはありませんか?

そして、行動が伴わず、行動が伴わなければ、当然のことながら目標を達成することもできず、また駄目だったと諦めてしまう、という繰り返し。

どんなに大きな目標であっても、そこにたどり着くためには、眼の前の今、ここ、自分にコントロールできることをひとつひとつ積み重ねて行く以外に道はありません。

このとき、いままでの自分を大きく変える必要はありません。むしろ、急に大きく進路を変えれば、船は転覆し、列車は脱線してしまいます。

ほんの少しずつ方向を変えてみると、その変化はいずれ大きな変化となって形になります。

1日0.1%の変化を1年365日続けると、1.001 ^ 365 = 1.44 倍の変化になります。

そして、3年で3倍、10年で38倍にもなるのです。

千里の道も一歩から。その1歩を踏み出したら、あとはこつこつ、こつこつ、プラス0.1%の努力を積み重ねていく。

雨垂れが長い年月の間に石をも穿つように、軸をぶらさずにひとつのことをやり抜くことで、大きな困難を乗り越えていけるのです。

あなたは今日、どんな0.1%の変化を楽しみますか?

No.61 打算なく高め合える仲間が宝物

オリンピックでメダルを取ると、親戚が増えるといいますね。それまでほとんどお付き合いがなかったにも関わらず、自分のことのように自慢をしたりして。

自分とゆかりのある人が活躍するのは嬉しいものですが、成功者の周りには打算的に近寄る人がいないとは言い切れません。

そこまで意識をしていなくても、名声をバックに自分にもいいことがあるのではないかと思ってお近づきになろうとする気持ちがどこかに芽生えてしまう。

成功者にとって見れば、このようなことが重なると人間不信に陥りかねない状況になります。

大切なのは、成功を願いつつ、その人のことを打算なく本気で考えてくれる仲間がどれだけいるか?

良い結果が出ているときには心から喜び、調子が悪い時には本気で寄り添ってくれる。

このような仲間を持った人は強い。このような仲間が集まったチームは強い。成長の質、スピード、力強さが圧倒的に違います。

晴れの日の友。雨の日の友。あなたはどんな仲間と人生を歩みますか?

No.60 出過ぎた杭は磨かれる

大人になっても、自分の成長が感じられる瞬間は何ものにも替えがたい嬉しい気持ちになるのではないでしょうか?

成長した自分は自信に満ちていて、周囲に対しても堂々と振る舞うことができる。

でも、その結果、周囲からの風当たりが強くなり、ふと、自信を失いかけることもあるかもしれません。

そんなときは、この言葉を思い出してみてください。

出る杭は打たれる、出過ぎた杭は磨かれる、沈んだ杭は朽ち果てる。

人間社会、とりわけ日本では、本人が意識しているかどうかは別にして、人よりも上に行こうとする人を叩く傾向があるのではないでしょうか?

それならば、もっと突き抜けて、出過ぎた杭になってみてはどうでしょう。

出過ぎた杭は磨かれる。もっともっと揉まれて、シャープになって、あいつがやることなら仕方がない。そう思われるようになったら本物です。

自分が掲げる夢や理想に向かって、どんどん力がつき、これを止めるものはなくなります。

自分をあえて居心地の悪い環境におくことも成長につながります。

いつもの居心地のよい環境にいると、いつのまにかゆでガエルになっていたりします。

一方で、常に自分よりもレベルの高い人に囲まれることにより、今までの自分を超えていくことができます。

そして、沈んだ杭は朽ち果てる。一度しかない人生、出過ぎた杭になってみませんか?

No.59 心の鏡を磨く

耐え難い逆風に晒されたとき、何をやってもうまく結果につながらないとき、どこから手を付けたらいいかわからなくなることはないでしょうか?

そんなときによりどころにしたい原点が、再建の三原則。教育学者の森信三先生が提唱した、立て直しの法則です。

1.時を守る

時間や期限を守る。時間を守ることは、相手の時間=相手の生命を大切にすることであり、相手を尊重することです。そして、その結果が自分の信用を積み重ねることにもつながります。

2.場を清める

居心地のいいお店とそうではないお店。決して高級ではなくても、荒みのない空間は気持ちのよいものです。小さな変化にも気付き、心を磨き、感謝の心を持つことにもつながります。

3.礼を正す

エネルギーを込めて挨拶をすること、返事をすること。挨拶は相手に心を開く最初の一歩であり、人間関係を構築する基本になります。

再建の三原則を実践することで、心の荒みを取り除き、前向きに困難に立ち向かう勇気を喚起します。

何が起ころうとも、苦しいときこそ成長のチャンス。すなわち、これは成長の三原則でもあります。

そこで、ピンチのときこそ、この三原則に立ち返り、今まで以上に強い自分になる。

あなたは今日、どこから手を付けますか?

No.58 マシュマロと米百俵の活かし方

あなたは「マシュマロ・テスト」のことを知っていますか?

「マシュマロ・テスト」とは、1960年代にスタンフォード大の心理学者、ミシェル・ワルタ博士が考案した、4歳児を対象とした心理テスト。

子どもの自制心、「満足を先延ばしできる能力」を測ることで、将来成功ができるか予測することができるといいます。

「目の前のマシュマロを15分間食べるのを我慢できたら、2個にしてあげる」といって立ち去り、その子が我慢できるのかをみるというシンプルなテストです。

およそ半数の子供たちは目の前のマシュマロを食べてしまいましたが、残りの半数は我慢することができました。

追跡調査の結果によると、16年後のSAT(大学進学適性試験)の成績で大きな差が出てたり、社会的成功をおさめるケースが多かったなど、我慢できた子供たちの能力は我慢できない子供たちより高いという結果になったのです。

この子供たちは、「目の前の欲求を我慢することで、将来の大きな成果を得る」ことを学び、実証したのです。

これと同じような話が日本にもあります。

敗戦により見渡すかぎりの焼け野原となった長岡藩の窮状を知り、三根山藩から米百俵が見舞いとして贈られてきました。

藩士たちはこれで一息つけると喜びましたが、藩の大参事・小林虎三郎は、この百俵の米を売ってしまい、その代金で文武両道に必要な書籍、器具を購入し、国漢学校を設立しました。

「この米を、一日か二日で食いつぶしてあとに何が残るのだ。国がおこるのも、ほろびるのも、まちが栄えるのも、衰えるのも、ことごとく人にある。……この百俵の米をもとにして、学校をたてたいのだ。この百俵は、今でこそただの百俵だが、後年には一万俵になるか、百万俵になるか、はかりしれないものがある。いや、米だわらなどでは、見つもれない尊いものになるのだ。その日ぐらしでは、長岡は立ちあがれないぞ。あたらしい日本はうまれないぞ。……」

結果、米百俵の売却資金で創設された「国漢学校(こっかんがっこう)」は、先進的な教育機関として長岡藩の文明開化に貢献しました。

そして、ここから、海軍の山本五十六元帥を始め、新生日本を背負う多くの人物が輩出されたのです。

教育(ひとづくり)こそ、未来の希望(くにづくり)。

教育(ひとづくり)とは学ぶ個人だけに留まらず、家庭や社会、ひいては天下に至るまで、未来につながる希望となるのです。

古来「身を喰う芸が、身を助く」と言われていますが、とかく学問や経験というものは、身銭を切るほど己が血肉となります。

「たとえメシ一食抜いてでも本を買え(読め)。ひもじい思いは十日の辛抱、それを十年続ければ、お前は必ず、一生メシが喰えるようになる」

あなたは今日、どれだけの身銭を切って学問に励みますか?

No.57 うまくいかないときは自分にベクトルを向ける

うまくいかなかったとき、つい、他人のせい、環境のせいにしてしまっていませんか?

あの人がこうしてくれなかったから、あのときあんなことがあったから、どうしてわかってくれないのか、運が悪かったなどなど。

しかも、それを話しやすい友人などに愚痴ってしまう。

そのときはスッキリした気持ちになることもあるかもしれませんが、愚痴ったあとにはなんとも言えないやるせなさが残ったりもします。

なにごとも、うまくいかなかったのは、自分の実力不足と認め、自分でコントロールできる改善点に目を向けることで、実力をつけるための改善行動が生まれます。

他人や環境のせいにして、自分が何も変わらなければ、そこからの成長はありません。

うまくいかなかったときこそ、成長のチャンス。しっかり自分にベクトルを向けて、自分に足らなかったこと、自分にできることを考えてみましょう。

どうしていつも自分は、という風に、うまくいかなかった自分を責めるのではなく、どうしてうまくいかなかったのか、どうすればうまくいくのかに焦点を当てます。

その時のキーワードは、もう一度やり直せるなら。

そんなはずはない、と本気で悔しがり、うまくいかなかった自分を受け入れず、どうすればもっとうまくいくのか、脳が汗をかくくらい、本気で考える。

そして、もう一度やり直せるならどうするか、具体的な改善行動に落とし込んでいく。

その改善行動を素早く実行してみる。この繰り返しが自分を成長させ、強くしていきます。

今日、あなたは、何を悔しがり、どんな改善行動をとりますか?

No.56 鐘の音が世界を浄化する

静寂の中でゴーンと響き渡る荘厳なお寺の鐘の音、朝の張り詰めた空気の中でカランコロンと美しい響きを奏でる教会の鐘の音。

どちらも心が清く洗われるような気持ちになり、心地よいものです。

そもそも、これらの鐘は何のために撞かれているのでしょうか?

実は、そこには共通点があり、洋の東西を問わず、お遍路の鈴の音なども含めて、邪気を払う、空気を清めるという意味があるようです。

物質の全ては分子、原子、そして素粒子から構成されており、鐘の音は波動ですから、この波動が空気中の分子の配列を整えているのかもしれません。

音楽の世界では、一流の奏者が演奏すると楽器の音が良くなるという説もあります。これは、一流奏者の弦が奏でる音が楽器そのものの原子配列に影響を及ぼしている、と考えると説明がつきます。

お経やコーラン、ゴスペルのルーツになっている賛美歌なども、その音とリズムが生体固有の周波数と共鳴し、人に力を与えているのかもしれません。

最近では、1/f(f分の1)の揺らぎに癒やしや集中力を高める効果などがあると言われ、雨や風や滝などの自然の音や蝋燭の火の揺らぎ、モーツアルトの音楽などがこの特徴を持っています。

歌手でいうと、美空ひばりさん、宇多田ヒカルさんなど。鬼滅の刃では御館様の声。

人それぞれ、その時におかれている環境や感情により、心地よさや癒やしを感じる音楽は異なります。ひとりひとりの感情に寄り添った音楽は、医療分野でもその効果が研究されています。

いずれ、AIなどにより、そのときどきに最適な音楽を選択して演奏するようなテクノロジーが現実のものになる日も近いかもしれません。

あなたは今日、自分自身を癒やすために、どんな音楽を聴きますか?