静寂の中でゴーンと響き渡る荘厳なお寺の鐘の音、朝の張り詰めた空気の中でカランコロンと美しい響きを奏でる教会の鐘の音。
どちらも心が清く洗われるような気持ちになり、心地よいものです。
そもそも、これらの鐘は何のために撞かれているのでしょうか?
実は、そこには共通点があり、洋の東西を問わず、お遍路の鈴の音なども含めて、邪気を払う、空気を清めるという意味があるようです。
物質の全ては分子、原子、そして素粒子から構成されており、鐘の音は波動ですから、この波動が空気中の分子の配列を整えているのかもしれません。
音楽の世界では、一流の奏者が演奏すると楽器の音が良くなるという説もあります。これは、一流奏者の弦が奏でる音が楽器そのものの原子配列に影響を及ぼしている、と考えると説明がつきます。
お経やコーラン、ゴスペルのルーツになっている賛美歌なども、その音とリズムが生体固有の周波数と共鳴し、人に力を与えているのかもしれません。
最近では、1/f(f分の1)の揺らぎに癒やしや集中力を高める効果などがあると言われ、雨や風や滝などの自然の音や蝋燭の火の揺らぎ、モーツアルトの音楽などがこの特徴を持っています。
歌手でいうと、美空ひばりさん、宇多田ヒカルさんなど。鬼滅の刃では御館様の声。
人それぞれ、その時におかれている環境や感情により、心地よさや癒やしを感じる音楽は異なります。ひとりひとりの感情に寄り添った音楽は、医療分野でもその効果が研究されています。
いずれ、AIなどにより、そのときどきに最適な音楽を選択して演奏するようなテクノロジーが現実のものになる日も近いかもしれません。
あなたは今日、自分自身を癒やすために、どんな音楽を聴きますか?