No.25 メンターの流儀

空前のヒットとなった「鬼滅の刃」無限列車編、このエピソードの主人公といえば、誰もが煉獄杏寿郎を挙げるでしょう。

この煉獄杏寿郎を理想の上司になぞらえる論評も多いですが、率先垂範によりチームを導くメンターとしての姿勢が評価されているといってもいいでしょう。

メンターとは、相手をやる気にさせる人。相手の持つ可能性を最大限に発揮させる支援ができる人。

メンターの基本姿勢は、見本、信頼、支援。自らが見本となって行動し、相手を信頼して支援する。

メンターは相手が自発的に努力することを目的として行動しますが、いわゆる管理者は相手が自分の思い通りに動くことを目的としてしまいます。

その結果、短期的な成果にこだわる管理者は衰退・崩壊を招き、長期的成長を目指すメンターは成長、発展をもたらします。

メンターは、アメとムチではなく、その姿勢によって人を巻き込み、動かしていきます。

その結果が、尊敬、感謝、感動というプラスの感情を生んでいきます。

あなたはこれから、メンターとして、どのようにチームと接していきますか?

No.24 大切な誰かへの想いが原動力

こんなに頑張っているのにうまくいかない、しんどいなぁと思うことってありませんか?

目標を立てたときにはテンションMAXだったのに、気がつけば孤軍奮闘、誰も助けてくれない。こんな思いをしてまで頑張る意味があるのだろうか?

こんなとき、どうしますか?諦めますか?誰かに応援を求めますか?

実は一番いい方法は、大切な誰かのことを考えることです。

自分がやっていることが大切な誰かの役に立っている、大切な誰かのために絶対これをやり遂げたい!

そんな想いが目標達成の原動力になります。

2011年 女子サッカーワールドカップで優勝し、金メダルを獲得したなでしこJAPAN。

優勝したいというと失笑されかねない下馬評の中で、東日本大震災の被災者や日本を勇気づけるために、わたしたちは絶対に金メダルを獲る!

その思いが一度も勝ったことのない米国との決勝戦で何度も劣勢をはねのけ、最後はPK戦での勝利へと導いたのでした。

2019年 ラグビーワールドカップでベスト8入りを果たしたBrave Blossoms。

日本で開催される生涯に一度のワールドカップで最高の成績を収めたい、という目標を掲げ開幕したワールドカップ。日本各地が大型の台風に襲われる中、被災者を勇気づけるために自分たちが結果を出す、と立ち上がった勇者たち。

見事にスコットランドを撃破し、決勝ラウンドへと駒を進めました。

2020年 鬼滅の刃。家族を鬼に殺された竈門炭治郎は、鬼になってしまった妹・禰豆子を人間に戻すために、命がけで修練し、仲間とともに戦いの場に挑んでいきました。

みなさんの大切な人は誰ですか?大切な人のために、何を頑張りますか?

No.23 アウトプットが成長の鍵

時間を忘れてネットサーフィンにハマってしまうことはありませんか?

インターネット上の情報は玉石混交、むしろ、有益な情報を探し出すのは大変で、気がつけば、無駄な時間を過ごしてしまったなぁと思うことも。

インターネットが普及するまでは、情報そのものに価値がありました。

しかし、令和の今、情報をどのように活用するかが問われています。

情報そのものはGoogle先生が教えてくれます。AIを搭載したチャットボットが助けてくれるかもしれません。

でも、目まぐるしく変化する社会の中で、それをどう活かしていったらいいか、これは、人間が自ら考えていく領域です。

知識を詰め込む学習から、課題をみつけ、課題を解決する方法を学ぶことが、より重要になっています。

また、目に見えにくい総合的な能力を伸ばしていくこともこれからの時代のトレンドになるでしょう。

アクティブ・ラーニングや、プロジェクトラーニングともいいますが、そのために効果的な学習のコツは、アウトプットすること。

勉強や仕事や人生を教えてくれる師匠、メンターを持つこともとても重要です。

でも、それだけでは不十分で、自分がメンターになって、人(メンティ)に教えることが最高の学習になります。

学習の質や定着率が高まるだけではなく、メンティに恥ずかしくないよう、人間力を高め、率先垂範する習慣が定着します。

メンティに向かって語る言葉は最高のセルフトークとなって、自身の成長につながります。

あなたは、今日、誰に、何を教えますか?

ラーニングピラミッド

No.22 世代間のアイノカタチ

鬼滅の刃の舞台となった大正時代から、昭和、平成、令和と時代は流れ、世相に応じて教育の在り方、システムや価値観もバージョンアップを繰り返しています。

昭和のトップダウン型マネジメントの時代では、親や教師から厳しい躾や教育を受けて成長してきた方も沢山いらっしゃるでしょう。

平成に入ると、数学リテラシー、科学的リテラシー、読解力の国際的な順位が急落し、これがPISAショックと呼ばれ、それまでの「ゆとり教育」から「脱ゆとり教育」へと転換していきました。

令和の時代では、アクティブ・ラーニングやプロジェクトベースラーニングのような先進的な教育が日本でも注目されつつあり、教師はファシリテータとして、生徒に寄り添う形に転換しようとしています。

これに対して、智弁和歌山高校を指導したイチローはこんな言葉を残しています。

・指導者はある程度強い存在でないと難しいでしょ。

・子供のほうが立場が強くなってしまったら教育できないでしょ。

・(智辯和歌山は)そのバランスが絶妙でしたね。

・厳しいだけじゃダメ。そこに愛情があるから成立するんですよ。

世代間の価値観により、いろいろな愛情の形がありますが、原理原則は変わらないということでしょうか?

あなたのアイノカタチはどうでしょうか?

No.21 量が質に転換する

ロンドン、パリ、ニューヨーク、ボストン、ワシントンDC、フランクフルト、世界の美術館を巡ると驚くことがあります。

それは、有名画家の絵がどの美術館にも展示されているということです。一見当たり前のようにも思われますが、これは凄いことです。

ヴィンセント・ファン・ゴッホは、約10年の活動期間の間に、800点を超える油絵を始め、水彩画、素描、版画、スケッチなど、2,100枚以上の作品を残したと言われます。

ゴッホの代表作である、ひまわりや自画像は、有名な美術館でいろいろなバージョンに出会うことができます。

日本でもファンが多い、睡蓮の大作を残した印象派の旗手、クロード・モネも、86年におよぶその生涯のうちに描いた総作品数は2000点以上と言われています。

さらにその上を行くのがご存知パブロ・ピカソです。その作品数は150,000点に迫るとも言われ、最も多作な美術家としてギネスブックにも掲載されています。

ピカソの凄さは作品数だけではなく、生涯を通して新しい作品スタイルを切り拓いていったことです。

最も有名なのはキュビズムと言われる前衛的かつ精巧な表現手法ですが、「青の時代」「ばらの時代」など初期の作品では、素人が見てもキレイだなと思える「ふつうの絵」も非常に巧みに美しく描いています。

いずれの画家も、模写や素描から始まり、大量の作品を生み出す過程で基本がしっかりできているからこそ、新たな作品スタイルへの飽くなき挑戦が可能になったといえるでしょう。

いきなり歴史に残る大作が生まれたりはしません。ひたすら量をこなすことにより、それがいつしか質に転換した結果、時代を超えて称賛される名作が生まれたといってもいいでしょう。

あなたは今日、量をこなすために、どんな姿勢で、何に取り組みますか?

No.20 心のブレーキを外すには

何か新しいことを始めようとしたときに、何故か自分の心や行動にブレーキがかかってしまうことはないでしょうか?

自分には無理、やっぱり高望みしすぎだった、誰かにやめておいたほうがいいよと言われると何故かほっとする。

人間は恒常性の動物なので、本能的に変化しないほうが生存に有利と判断し、現状維持の力が働きます。

ここを乗り越えていくためには、小さな行動の積み重ねでセルフイメージを塗り替えていくプロセスが重要です。

目標を達成した自分だったら、どんな行動をとるだろうか。未来思考で自分の行動を少しずつ変えていく。自分の小さな変化を認めて、褒めてあげる。報酬が次の行動を生む。

そうしているうちに、気持ちがこんな風に変わってきます。

できるかな、できるかもしれない、できそう、できる、できないはずがない。

できないはずがない!ここまでくれば、目標達成はもうすぐそこです。

No.19 よい問いかけがよい行動を生む

何かがうまくいかず、難しい状況に陥ってしまった時、あなたはどんな風に考えますか?

どうしてこうなってしまったんだろう?どこがいけなかったんだろうか?

どうして自分はこうなんだろう?どうして自分はこうなってしまったんだろう?

問題点を振り返り、分析することも重要です。でも、そこで立ち止まっていたら、次の一歩が踏み出せないばかりか、答えのないの問いに疲れ果ててしまいます。

ある程度問題点が明確になったら、こんな問いかけをしてみませんか?

どんやったらもっとうまくいくだろう?どうしたらこの状況を改善できるだろう?

こうすれば、いろいろなアイデアが出てきて、次の一歩を踏み出しやすくなります。

脳は問いかけに対して、潜在意識の領域で答えが出るまでずっと考え続ける習性があります。

TVに出ている芸能人(いや、もしかするとあなたの眼の前のこの人)の名前がすぐには思い出せなくて、あとからふっと名前が浮かんでくるような経験はありませんか?これは、脳がずっと答えを探し続けていた結果です。

ずっと脳に疑問を問い続けていると、ふとリラックスした瞬間などに答えやアイデアが降りてくる瞬間を経験したことはないでしょうか?

科学の世界では、この法則で大発見をした偉人がたくさんいます。

 お風呂のお湯があふれるのを見て浮力を発見してEureka!と叫んだというアルキメデス。(同じく入浴中に加速器のビームの取り出し方を発見した研究者はわたしの大先輩です。)

 りんごが落ちるのを見て万有引力を発見したニュートン。

 白昼夢の中で猿が追いかけっこしている姿からベンゼン環を発見したケクレ。

いずれも、偶然の発見ではなく、常に課題を頭において考え抜いていたからこそ、潜在意識下の活動にも助けられ、形あるアイデアとなって結実したのです。

今日あなたは、どんなことを自分に問いかけますか?

No.18 やるべきことをやり抜く

1日24時間、1年365日、同じ時間を過ごしても、結果を出せる人とそうではない人の差が出るのは何故でしょうか?

同じ講座を受けても、同じ授業を受けても、結果に差が出るのは何故でしょうか?

パフォーマンスの方程式は、P = 何を ✕ どんな気持ちで。

やるべきこと=何を をやったのか、その時の姿勢=気持ち はどうだったのか?

ブロードウェイ・ミュージカル、RENTのテーマソング、Seasons of Loveでは、こんな一節があります。

 525,600分 あなたは1年という時間をどのように測る?

 夜明けの数で、夕焼けの数で、

 過ごした真夜中の数で、コーヒーを飲んだ回数で、

 インチで、マイルで、笑った数で、争いの数で

 525,600分 人生の1年をいったいどうやって測る?

 愛はどうだろう? 愛で測ろう! 愛の季節。

また、マルコム・グラッドウェル氏は、10,000時間の法則というものを提唱しています。

なにごとでも、1流として成功するためには、10,000時間の練習、努力、学習が必要だ、というものです。

モーツァルトにしても、ビル・ゲイツにしても、大成するまでに10,000時間の下積みがあったというのです。

10,000時間といえば、1日3時間として、約10年の歳月。石の上にも10年、ということになります。

あなたは1日の時間をどのように測り、目的・目標達成に向けてどのように使いますか?

No.17 いちばんたいせつなことは、目に見えない

どんなに大きなことでも、小さなことでも、行動を起こして結果を出さなければ、成し遂げることはできません。

行動が結果を生む。そうですよね。では、行動を生むものはなんでしょうか? 

未来からの羅針盤No.1でマザーテレサの言葉を引用したように、思考が行動を生み、行動することで結果が生まれます。

思考に影響を与えるのが感情ですから、感情の持ち方、心のあり方が、すなわち、行動につながっているということです。

目に見えにくい、思考、感情をよい状態に保つにはどうしらいいのでしょうか?

人間力を磨くこと。自他を愛し、支え合い、助け合い、自分が変わることで他者をも変えていく。松下幸之助さんはこれを主体変容ということばで表しました。

星の王子さまの世界では、きつねが心のあり方を暖かく示してくれます。大人になっても、いや、大人にこそ、必読の書です。

作者のサン=テグジュペリの数奇な人生から得られた教訓が散りばめられていて、読み返すたびに、学びが得られます。

あなたは、今日、大切な誰かのために、どんなことを思い、どんなことを感じ、どんな行動を取りますか?

No.16 ゴールデンタイムをどう使う?

年初にあたり、やりたいこと、やるべきことが沢山ありすぎて頭を抱えていませんか?

お仕事、趣味、子育て、ご家族のこと、スキルアップ、語学学習、学び直し・・・

オリンピック選手も有名な起業家もわたしたちも、1日=1440分は平等です。

この時間をどう使うか?パレートの法則というものがあり、多くの事象は2割/8割の法則が働いているそうです。

働きアリの中で、意味のある仕事の8割をしているのは2割のアリ。この2割を排除しても、やがて同じ均衡状態になるといいます。

2割の主力商品が8割の売上を上げている、2割の部品が8割のコストを占めているなどなど。

多忙な経営者の行動を分析すると、2割の重要なタスクが8割の成果を出しているそうです。この2割を日々やり抜くことができるかどうかが大きな差を生みます。

いかにして2割の重要なタスクをパフォーマンスの上がりやすいゴールデンタイムに持ってくるかが、時間を有効に使うコツと言えそうです。

自分だけのゴールデンタイムをどのように使うか、理想の1日の流れを描いてみましょう。

Pareto 80-20 principle concept – a sketch on a napkin with a cup of coffee