No.33 プロフェッショナルな仕事にアドリブはない

仕事をしていると、お客さんのどんな予想外の反応にも、その場でしっかり対応するアドリブの達人のような人がいませんか?

一見、頭がいい、機転が利く、反射神経がよい、空気を読める、のような、能力的なことが理由のように見えますが、もしかすると、お客さんの前に立つ前に、人一倍の努力をして、周到な準備をされているだけかもしれません。

天才と言われた志村けんの遺作ともいえる舞台、「志村魂」は、志村けんがドリフターズ時代からずっと磨き上げてきたコントの集大成とも言える作品です。

ドリフのコント、志村けんのコントでは、予想外のことが沢山起きます。また、バカ殿にしても変なおじさんにしても、石野陽子との夫婦コントにしても、気のあった仲間とのアドリブの応酬で日本中を楽しませてくれました。

しかし、実は、志村けんのアドリブは全て台本どおりで、いかにアドリブらしく見せるか、徹底的に工夫し、稽古をしたといいます。そして、それは本人だけではなく、共演者にも高いレベルの準備を求めました。

100の仕事に200の準備。リンカーンはこう言いました。

「もし8時間木を切る時間を与えられたら、そのうち6時間を私は斧を研ぐのに使うだろう。」

アインシュタインはこう言いました。

「私は地球を救うために1時間の時間を与えられたとしたら、59分を問題の定義に使い、1分を解決策の策定に使うだろう。」

稽古、道具の手入れ、問題設定、このような周到な準備があればこそ、お客さんの前で、まるでジャズのアドリブのように小気味よい受け答えができるようになるのです。

お客さんの反応をシミュレーションして、どんな状況にも対応できるようにシナリオを描き、イメージトレーニングとリハーサルで徹底的に体に染み込ませる。ここまでやれば、自信を持ってVIPの前に立つことができます。

あなたは今日、重要なミッションのために、どんな準備をしますか?

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