No.67 目の前の行動は微分で、振り返りは積分で

イチロー選手のプロ野球選手としての通算打率は3割2分2厘、通算安打数は3604本。

どちらがインパクトが大きいでしょうか?

メジャーリーグでのイチロー選手はスロースターターで、シーズン262本のメジャー新記録を達成した年でも、4月、5月は打率が3割にも満たない状態でした。

イチロー選手であっても、調整の過程や調子の波があり、コンスタントに打率を残すことは難しかったのかもしれません。

一方で、イチロー選手は、打率にこだわるよりも、ヒットを積み重ねることに意識を向けていたとも言われています。

打率は状況により変動しますが、積み重ねたヒットの数が減ることはありません。

打席に立つときには、そこでベストの結果が出せるように、いつものルーティンで集中力を研ぎ澄ませます。

しかし、結果を振り返るときには、積み上げたヒットの数で評価する。

つまり、目の前の行動は、その瞬間がピークになるように集中力の傾き=微分値を最大に高め、行動の結果は、どれだけの量を積み重ねたか、積分値で振り返る。

積み重ねた実績により自己効力感を高めながら、次の戦場に向かっていく、その姿勢が日米通算安打の新記録という偉業につながったのかもしれません。

あなたはこれまでにどんな実績を積み上げ、この次はどこに集中しますか?

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