上司が部下に仕事の依頼をするとき、上司はきちんと伝わったかどうか、部下はきちんと理解できたかどうか、気になりませんか?
期限がきて結果をみてみたら、全く期待はずれのものができていた、とか、どこでも起こりそうな話ですよね。
上司はその仕事の背景、目的、ゴールを俯瞰的に見ていますし、部下にはできるだけ自分で考えて取り組んで欲しいと思っているので、どうしても抽象的な指示、依頼になりがちです。
部下は眼の前の依頼された仕事をどうやればいいかを考えるのに精一杯で、何のためにやるのかよりもどうやってやるかが気になってしまいます。
また、上司には細かいところまで質問しにくいので、自分の力で考え得るベストな方法で作業に取り掛かることになります。
つまり、森を見ている上司と木を見ようとしている部下の間でギャップができてしまうのです。
このギャップを解消するには、上司は次のように確認するといいでしょう。
「この仕事、ひとりでできそうか?」
すると、部下は、具体的なイメージをもって、不安なところ、自信のないところを抵抗なく上司に確認しやすくなります。
個人でもそうですが、特にチームでものごとを進める時には、何故それをやるのか?という森の部分と具体的にはどうやってやるのか?という木の部分を行ったり来たりしながら、作業のイメージをすり合わせていきます。
また、なかなかうまくいくイメージにたどり着けない場合には、森の外に出て、他にもっといい方法はないのか?と代替案を探しにいくことも大切です。
抽象と具体策のハシゴを昇り降りしながら、革新的なアイデア=代替案を探っていくやりかたは、モノづくりの世界で使われているVEC(Value Engineering for Customer)にも通じるものがあります。
今日、あなたは木を見に行きますか?森を見に行きますか?それとも森の外に冒険にいきますか?